あらすじ

「天孫降臨」と同じ頃。葦原中国の人草たちはある「異形」の襲来を受けていた。
 高天原の神は「人草の危機は人草で対応せよ」と、その「異形」に対抗する能力を持つ「人草」を地上に送り出した。

 彼らは「天津人」と呼ばれ、現在に至るまで絶えず現れる「異形」と戦い続けていた。

 202X年――天津人の中で異形との戦いの最前線に立つ者たちは、警察や消防と同じ地方公務員「獣撃隊」に所属していた。
「世襲」だ「コネ」だ「税金泥棒」だと罵られ社会に対する「配慮」も強いられているが、それは国が平和である証拠。

 彼らが感謝されるようになるのはこの国が「災厄」に呑まれる時。それは本来ならあってはならないこと。
 だが「鞘の処女《おとめ》」が現れた今、それはすぐそこまで迫っていた。
 
 彼女は異形による大災厄に対抗するため、同じ天津人のますらお「剣比古《つるぎひこ》」と番い「花鞘比売《はなさやひめ》」となり彼に与える「剣」を産む。

 太古から何人もの「花鞘比売」が何人もの「剣比古」に「剣」を与え大災厄を祓って来た。

 約八十年ぶりに現れた「鞘の処女」――「勝ち気で図太い」美貌の十七歳・高野原茉莉花《たかのはらまりか》はその素性を隠し、四人のきょうだい達と仙台市郊外の森の中で暮らしていた。

 国の保護監視対象である「特別な務めを果たす少女」の日常は拍子抜けするほど地味で平穏、全くキラキラしていない。

 まだ誰ともわからない「剣比古」と番うため、腹を括って処女を守っていた茉莉花だが、思いがけない相手を好きになってしまう。だが、彼は自分と「結ばれることが出来ない」男だった。

 好きな男と結ばれる。務めも果たす。両方とも絶対に諦めない――異能者たちがごく普通に存在する地方都市で繰り広げられる、強欲乙女と彼女を巡る男たちの「スキャンダラス」なラブロマンスファンタジー。

※この物語はフィクションです。実在の地名、施設名等が出て来ますが一切関係ありません。
※日本神話をモチーフにしていますが神様はほぼ出ません。
※主人公の日常生活を中心に物語が進行し、登場人物たちのバックグラウンドや世界観はその中で徐々に開示されて行く形を取っています。更新もゆっくりめなので恋愛パートに入るのもかなり先になります。気長に読んでいただければ幸いです。

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アルファポリス
アルファポリス2025/09/23
  • 現在の作品ヴァージン・スキャンダラス・エンゲージ〜天津の姫は世界と彼氏のために呪われた兄と禁忌の契約を結ぶ〜