あらすじ
『ありがた迷惑夫 ― 幸せのはずが離婚に至るまで』
良かれと思った その手は
いつしか鎖となり
冷蔵庫を埋める甘さも
突然のドライブも
愛ではなく 押し付けの影
「ありがとう」と言えぬ想いを
妻と娘は胸に隠し
沈黙が食卓を支配する
聞いてほしかったのは
スイーツの名前じゃない
望んでいたのは
ハンドルを握るあなたの笑顔じゃない
ただ 心を寄せるひとこと
ただ 共に生きるまなざし
それを知らぬまま
夫は叫ぶ
「俺は家族のためにやっている!」
やがて響いた 冷たい言葉
「あなたといても幸せじゃない」
――幸せのはずが 離婚に至るまで
蒔いた種を 自ら刈り取るのは
いつも “ありがた迷惑”の果てにいた夫