あらすじ
穹の光、群青の闇 あらすじ
2028年4月、南米ギアナ高地で発生した大地震により、人々が神と呼ぶ者が遺した装置が地上に姿を現し、再起動した。
その装置の再起動により、世界中の空に七色のオーロラが広がりはじめる。そのオーロラが、地球上のすべての生命に死をもたらす事を知るのは、ハワイ島のサーファー「ルン」と、仏教僧となった「タオ」という日本人の少年だけだった。
共に精霊と通じ合える不思議な能力を持つルンとタオは、生命達の絶滅を唯一救える「鍵」を持つ、「彩葉」と「紗耶」という姉妹を探す。
偶然にもハワイのオアフ島にバカンスに来ていた姉妹を見つけたルンの眼の前で、二人が何者かに誘拐される。波乗り仲間達の助けを借りて彩葉と紗耶を救い出したルンは、二人だけが絶滅の危機を回避できる「鍵」を持っている事を彩葉と紗耶に告げる。
混乱しながらも、彩葉と紗耶がルンと共にヴェネチアへと向かう。
ヴェネチアで彩葉と沙耶とルンの3人に合流したタオが、護衛の二人の僧侶を伴い、新たな預言者となったマリオと対峙する。
だがその最中、マリオの弟フランチェスコが放った凶弾に彩葉をかばった紗耶が倒れた。
紗耶は精霊の力で一命を取りとめたが、再び二人に向かって放たれたフランチェスコの凶弾に、今度は彩葉と紗耶をかばったマリオが倒れ絶命し、フランチェスコも自害した。
人類を導いてくれるはずだった預言者の死に動揺する世界中の人々に、さらなる動揺が襲いかかる。
七色のオーロラにより、地上からありとあらゆる水が蒸発しはじめた。七色のオーロラがもたらすものが「死」である事を知った世界中の人々の祈りが、ヴェネチアの彩葉と沙耶のもとに届く。
オーロラを消し去り、すべての生命を救うため、彩葉と紗耶が、遠い過去から秘密裏に自分達の家系に伝えられ続けた唄をサン・マルコ広場で歌いだす。
二人の声が奏でる未知なる言語のその唄こそが、人々を気付きへと導き、誰もが持つ人類の真の力が収められた部屋の扉を開ける鍵だった。
危機を脱して美しさと平穏を取り戻した世界を眺めながら、彩葉はこの世界の成り立ちと、神を失ったこれからの人類の向かう先をルンに訊く。
そして紗耶は、光と闇に彩られた世界の真理をタオから教えられ、自らの残りの命を自分に与えてくれた樹の精霊の覚悟から、万物が持つ寿命の意味を学ぶ。