あらすじ
ごく普通の日本人だった俺、ハルキは、事故であっけなく死んだ――と思ったら、剣と魔法の異世界で『勇者』として目覚めた。
世界の命運を背負い、魔王討伐へと向かった俺を待っていたのは、圧倒的な力を持つ美しき魔王ゼノン。
「見つけた、俺の運命」
敗北した俺に彼が告げたのは、死の宣告ではなく、甘い所有宣言だった。
冷徹なはずの魔王は、俺を城に囚え、身も心も蕩けるほどに溺愛し始める。
食事も、着替えも、眠る時でさえ彼の腕の中。
その執着と独占欲に戸惑いながらも、時折見せる彼の孤独な瞳に、俺の心は抗いがたく惹かれていく。
敵同士から始まる、歪で甘い主従関係。
世界を敵に回しても手に入れたい、唯一の愛の物語。
【登場人物紹介】
◆ハルキ(橘 春樹)
物語の主人公。現代日本から異世界に転生した青年。真面目で正義感が強く、困っている人を見過ごせないお人好し。勇者という大役を背負わされ戸惑いながらも、世界を救おうと奮闘する。魔王ゼノンに敗北し囚われるが、彼の孤独に触れるうちに、次第に心を開いていく。
◆ゼノン
魔族を統べる王。銀髪に赤い瞳を持つ、人智を超えた美貌と絶大な魔力を持つ。数百年という永い時を孤独に生きてきたため、他者への関心が薄く冷徹だと思われている。しかし、ハルキの持つ真っ直ぐで温かい魂に強く惹かれ、彼を自らのものにしようと執着する。独占欲が非常に強く、ハルキを甘やかし、何人にも触れさせようとしない。