あらすじ
「うぇーい!」「フゥー!」「アーイ!」
……ほんとに『うぇーい』って言うんだな。
おれは思わず笑いそうになった。夕方の電車。座席に腰を下ろして少し経った頃、優先席のほうからやけに賑やかな声が響いてきた。
「ぎゃははは!」
目をやると、そこには黒ずくめの若者が三人。酒瓶を掲げて大声で笑い、足を投げ出し、まるで世界を支配しているかのような態度だ。
ああいうのが闇バイトとやらに手を出すんだろうな。関わらないに越したことはない。周りの乗客も引いているようだ。眉をひそめ、顔を背けている。何人かは咳払いをして、別の車両へ移っていった。……ん?