あらすじ
ベルン王国の王妃が亡くなった年、王女のミレーユはたったの五歳だった。
王妃を亡くした悲しみは深く、王女は人前に姿を現さなくなり、たった一人残った家族である小さな娘を献身的に支える国王の話は瞬く間に広がっていった―――。しかし、その実態はまるで逆であり、公務も満足にこなせなくなった国王に代わり姿を隠して王女ミレーユが執務室でペンをふるう。新しく雇った若き宰相や初恋の相手でもある護衛騎士と共に今日も国の平和を守るために西へ東へ駆けまわる。
王女の軸にあるのは生前の王妃の言葉「体に気を付けて」。国王の心を守るのも、周りにいる人たちの健康を守るのも、ミレーユにとって一番の行動理由。
「婚約者?今ちょっと忙しくて遠慮したいですね。とは言え十五歳の式典の時には腹をくくりましょう。多分。きっと」