あらすじ
記憶を失い、この世界に墜ちた異邦人、アポロ。
彼が信じるのは、隻眼に映る戦場と、孤独な魂だけだった。
血煙舞う戦場で、彼が出会ったのは一人の女戦士。
炎のように激しく、気高い獣人族のシルク。
水と油のように反発し、惹かれ合う二つの魂。
背中合わせの戦いは、やがて互いのすべてを預け合う、危険で甘美な「アブラッソ(抱擁)」へと変わる。
それは、二人の魂が奏でるタンゴの始まりだった。
これは、隻眼の狼と気高き狐獣人が、
誰にも明かせぬ「罪」を分かち合い、何よりも強い「絆」を結ぶことになる、
すべての始まりを描く、哀しくも美しい序曲である。