あらすじ
気づいたら見知らぬ森の中で。
スマホの電波は圏外で手元にあるのは、なぜか土まみれのスコップと見覚えのないレモンの苗だけ。
だったけど幸いここは言葉が通じる世界の森の奥にあるという村にたどり着くと、村人たちは森の恵みをもたらす聖女様と崇め、手厚くもてなしてくれた。
異世界ではレモンが激レアらしい。
酸っぱくて爽やかな香りがするこの果物は、貴族の間では恋の媚薬として高値で取引されているという。
「そちらのレモン、すべて買い取らせていただきたい」
騎士が買いに来た。
レモンを渡してから、リュレイスは頻繁に村へ来るようになって最初は寡黙にレモンを買い付けていくだけだったが、いつの間にか村の井戸端会議に混ざったり子供たちに剣の稽古をつけたりするようになった。