あらすじ

大陸を統べる覇者、デル・アルタ帝国。 罪人の娘ルナリア・プレセアは、その出自を隠し、宮殿の片隅で慎ましく働いていた。 素性を明かせば処罰は免れない。 彼女は息を潜めるようにして、日々をやり過ごしていた。 ある日、整理していた書籍の間から、一通の手紙が落ちる。 隠すように挟まれていたそれには、宛名も印もない。 ただそこには、誰かの絶望が綴られていた。 手紙を書いたのは、帝国第一皇子シアトリヒ。 彼は権力争いの果てに皇嗣の座を奪われ、誰にも必要とされず、形ばかりの皇子として生きる男だった。 言葉に引き寄せられるように、ルナリアは返事を出す。 ほんの慰めのつもりだった。 その一通が、互いの孤独を溶かす始まりとなる。 見捨てられた皇子と、罪人の娘。 誰に祝福されずとも、誰の許しも得られずとも、共に在ることが生きる道だった。 その手を取り合うことで、ふたりはようやく自らの生を取り戻していく。

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小説を読もう2025/10/15
  • 現在の作品果てに咲くもの~見捨てられた皇子と罪人の娘