あらすじ
死は、本当に人生の終わりなのだろうか?
日本で突如発生した未知の物質「骸粒子《がいりゅうし》」。それは人類に厄災をもたらした。
死体に寄生し、魂と記憶、その個が持っていた全てを消し去り、ただ生命の熱を求めて彷徨うだけの空虚な怪物「|虚獣《きょじゅう》」へと変貌させる。
しかし、もたらされたのは絶望のみではない。
ごく稀に、行きながらにして骸粒子に適合し、人知を超えた力を得る者が現れた。虚獣に対抗しうる唯一の存在「能力者」の誕生である。
この事態を重く見た日本政府は、極秘裏に能力者を集め、一つの組織を設立した。
総理大臣直轄、対虚獣特務機関「霊災対策室」。
その組織に所属する青年、紅莉奏斗は、かつて虚獣に家族を惨殺された過去を焼き払うかのように、ただひたすらに虚獣を荼毘に付す日々を送っていた。
ある日、奏斗が任務中に遭遇した虚獣の少女。永きに渡る戦いの特異点たる彼女の存在は、奏斗を、日本を変えて行くこととなる。
これは、復讐に囚われた青年が、未来を向いて歩き出すまでの物語。
全てを燃やし尽くすその炎の先に、少年は何を見るのか―――