あらすじ
盗みを働くことで生きていた孤児の少女エレンは、ある日到頭逮捕されて奴隷落ちしてしまう。
しかし幸運にも猟師のカーネルに弟子として買い取られたエレンは、期せずして温かな食事と安全な寝床を手に入れた。
カーネルは徴兵によって帰らぬ人となったが、敗戦した王国が帝国によって奴隷制を撤廃させられたことにより、エレンは名実共に自由の身となる。
働き手が減ったことで需要が爆発的に高まっていた冒険者という職に就き、エレンはいよいよ第二の人生を歩み始めたのだ。
かつては奴隷の仕事だった雑用や害獣駆除の依頼をこなし、カーネルの実娘である義妹アーシェと共に二人で慎ましい暮らしを営む日々。
帝国との戦争が再び勃発して、不景気の煽りで依頼が激減しても、エレンはアーシェと一緒にいられれば満足だった。
でもアーシェは、父を奪った帝国を許していなかったのだ。
「帝は私の首輪を外してくれた」
「帝は私の全てを奪っていった」
これはとある姉妹が綴った絆と裏切りの物語──。