あらすじ
この世界には――魔法と魔法使いが実在する。
魔法使いになれるのは、生まれつきの才能ではない。
「召喚の儀(ガチャ)」という儀式を経て、精霊と呼ばれる超常の存在に“選ばれた者”だけだ。
彼らが挑むのは、底知れぬ不可思議な領域――ダンジョン。
そこに眠る資源の獲得は、国家の命運を左右する一大事業である。
さらに近年では、ダンジョン攻略やモンスター討伐の配信は一大エンタメ産業として最盛期を迎えていた。
超大型モンスターバトル「レイド」は国際イベントと化し、各国の魔法使いたちが集う熱狂の舞台。
強き魔法使いは国の象徴。
万人のアイドルであり、ヒーローなのだ。
だが――少子化と人材枯渇にあえぐ日本では、高ランク魔法使いの不足により、ダンジョン攻略力もレイドランキングも目に見えて落ち込んでいた。
事態を憂えた時の首相は、国家の命運を賭けた乾坤一擲――千連ガチャを敢行。
結果は奇跡の最高ランク魔法使い「SSR(スーパー・スペシャル・レア)」三連引き。
世界を変える力が、同世代の三人の少女に宿った。
……しかし、ダンジョンは甘くない。
いかにSSRといえど、経験もレベルもない彼女たちは、まだ雛鳥にすぎなかった。
そこで、コーチとして白羽の矢が立ったのは――
引退し、現在は零細企業の営業として働くおじさん(三十八歳・男)。
ランクは魔法使いとしては凡庸なR(レア)。
だが★5(完凸)・レベルMAXの、“人類最強R”。
これは、最強の完凸おじさんと、最強ポテンシャルを秘めた三人のSSR。
そしてSSRをプロデュースせんと配信に命を懸ける一人の男の物語。
相手はダンジョン、そして世界の強豪。
日本の“一発逆転”は――この五人に託された。