あらすじ
『些細な青春ミステリーは唐突に』ショートエピソード
ここ茜色学院の図書室には猫がいる。
受付の机の上で常に身体を丸めて眠っていて、眠りながらも来訪者の送り迎えを数十年している、図書室の管理人的存在な猫だ。
その猫の名前は『しき』。
眠り猫の置物で、図書委員の卒業生が作成して寄贈したという。
『最近、図書室にいると『にゃ~』って鮮明な猫の鳴き声がまれに聞こえるらしい。置物ながらも、しきが化け猫になって鳴き始めたのではなかろうか』
最近、しきにそんな噂が流れ始めたのである。
その噂の真偽を確かめるよう、月定邦雄は錦屋いなりから言われるのであった。