あらすじ
新しい年が明け、藍は空汰との約束を胸に、初詣へと向かう。
夜のアルバイトを終えた身体の疲れを隠しながらも、その足取りはどこか軽やかだった。
人混みの中で空汰と再会した瞬間、藍の心に温かな光が灯る。
二人で並んで参拝し、屋台を歩きながら笑い合うひととき。
けれど藍の胸には、まだ「自分だけが違う」という小さな痛みが残っていた。
そんな彼女に、空汰は一つのお守りを差し出す。
それは「自分を信じるため」の贈り物。
藍はその言葉に涙をこらえながら、静かに頷いた。
川辺に映る藍色の空の下で、二人は次の約束を交わす。
――「来年の初詣も、一緒に来ような。」
それは恋の始まりであり、藍が“自分の居場所”を見つけようとする物語の、静かな再出発だった。