あらすじ
賞賛も名声もいらない。ただ平穏に楽がしたいだけなんだ。
俺、倉科理(くらしな おさむ)。
前世は「だるい」が口癖のごく普通の無気力系男子高校生。部活は当然帰宅部。人生の目標は「何もしないこと」だった。
そんな俺が手違いで命を落とし、神様(自称)によって異世界に転生させられることに。
「お詫びにチートをあげます!」という申し出に、「金持ちニートで」と即答したら、「世界の理(ことわり)に反する」と却下された。理不尽だ。
代わりに与えられたのは【最適化】という謎スキル。
なんでも、俺の「楽をしたい」という本質を究極に高めた能力らしい。
――こうして始まった異世界ライフ。
もちろん俺の目標は、前世と変わらず「働かず、目立たず、平穏に暮らす」こと。
そのためにはわざと使えない『カス』みたいな仲間を集めて最弱パーティを作り、ギルドの隅っこで簡単な依頼だけこなすのが一番の近道のはずだった。
臆病すぎる戦士、詠唱ができない魔法使い、致命的な方向音痴の盗賊……。
完璧な布陣だ。これで俺のスローライフは安泰だと思ったのに。
「オサムの言う通りにしたら敵の攻撃が全部見えたぞ……!?」
「リーダーの一言で私の魔法が生まれ変わったみたい……!」
なんでだよ。
俺はただ、一番楽なルートを選んで面倒事を押し付けてるだけなんだが?
これは平穏なニート生活を夢見る一人の男が本人の意思とは全く無関係に、勘違いから「理(ことわり)の賢者」へと成り上がってしまう(かもしれない)物語。