あらすじ
過労死した俺が次に目覚めた時、俺は人間ではなかった。
意思を持つダンジョンの核――ダンジョンコアになっていたのだ。
目の前に浮かぶ、無機質なウィンドウ。《ダンジョンポイント(DP)を消費して、モンスターを生成しますか?》
ああ、なるほど。モンスターを生み出し、人間を襲わせ、殺された人間の魂を啜って生きる。そんな、魔王も真っ青なブラック経営が俺の仕事らしい。
―――冗談じゃない!
前世でさんざんブラックな労働環境に苦しめられた俺が、今度はモンスターたちを搾取する側になんて、死んでもごめんだ!
俺は決意した。この力を、モンスターたちが安心して暮らせる、理想の“会社(いえ)”を作るために使おうと。
まずは、迷い込んできた一匹の幼いゴブリンを「社員第一号」として保護。安全な寝床と、美味しい食事(DP生成)を提供する。
次に、住居エリアの拡張。清潔な居住区に、源泉かけ流しの温泉まで完備だ。
やがて、「あそこのダンジョンは、飯が美味くて安全に暮らせるらしい」という噂がモンスターたちの間に広まり始め――
これは、元社畜のダンジョンコアが、モンスター社員たち(仲間)の幸福を第一に考え、いつの間にか世界で最も豊かで、最も強力な「モンスターの国(理想のダンジョン)」を築き上げてしまう物語。