あらすじ
徹底的に国家に管理された社会で異端とみなされた男たちを集めた収容所の教官に、みずから志願してなった九龍忍。収容者が次々に消えていく奇妙な事件を追ううちに、自身も摩訶不思議な夢の世界にとらわれていく……。
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※注意。ここからネタバレです。
これを最初に書いたのは何年も前ですが、あらためて読みなおして自分でもおどろきました。えらく時代を先取りした話だったんですね。
これって、まんま、1人の人間が異世界転移をするまでの苦労を描いた話じゃないですか。
流行りの異世界転生物は序盤でいきなり転生なんだけど、ふつうに考えて、それっておかしい。そんなこと、かんたんに起こるわけない。かんたんには起こらないからこその苦労が語られています。
まあ、書いた当時はそんなこと考えてなかったですが。そもそも異世界転生じたいが流行ってなかった。ただもう現実から逃げだしたいピークのころに書いたのでw
ラストについては、当時は現実逃避の暗い終わりだと思ってましたが、今読むと、それだけでもないような?
ディストピアを強調するために一部、差別的な扱いを受ける人たちがいますが、これはそういう社会ってイヤだねという主張です。
ちなみに、“彼”の目的については『出門さま』を読んでいただけると、より深く理解できると思います。
出門さまのなかで、エンデュミオンが「足がかりになる世界を作って、偵察していた」と言ってたのが、今回の話ですね。そのなかのエピソードの一つとして思いついた話でした。