あらすじ
20XX年、日本の中心に突如として現れた巨大な塔、通称「バベル」。
それは、モンスターが闊歩し、未知の資源が眠るダンジョンだった。
かつて高校生だったヨウイチも、突然現れたダンジョンに一攫千金を夢見て、冒険者を目指した一人。
しかし、彼が授かったスキルは【デリバリー】――指定した住所に物を届けるだけで、住所のないダンジョンでは役立たない「ゴミスキル」だった。
夢破れた彼は冒険者を諦め、しがないサラリーマンとして十数年の月日を過ごしていた。
そして現在。
上司のミスを全て押し付けられ、理不尽に会社をクビになったヨウイチは、人生のどん底にいた。
絶望の中、彼は、ひょんなことから雑誌「週刊ダンジョン」を目にする。
そこには、この十数年でダンジョン攻略が飛躍的に進み、内部には安全な拠点となる「セーフティポイント」がいくつも生まれ、さらには冒険者たちが定住するための「住所」まで割り振られ始めたと書かれていた。
住所があるなら、【デリバリー】スキルが使えるんじゃないか?
藁にもすがる思いで十数年ぶりにスキルを発動させたヨウイチ。
すると、かつては使い物にならなかったスキルが、時代の変化と共に驚異的な進化を遂げていた!
重量・距離・時間・内容物を問わず、ダンジョン内の指定住所へ一瞬で転送できる――それは、ダンジョンの物流を根底から覆す、唯一無二の「神スキル」と化していたのだ。