あらすじ
魔法界のエルフにとって、8の倍数の年齢を迎える年は特別だ。
その節目ごとに神が宿ると伝えられる「奇跡の桜の木」へ祝詞を捧げる――それは古来より続く文化であり、誇りだった。
しかし光る桜吹雪に包まれ目を開けると見知らぬ街。東京で出会ったのは、陰陽師の末裔・蒼。彼の家に残された古記録には、江戸時代に「異界より召喚された者との日々」の記述が残されていた。
その存在こそ今は亡きローザの母ベギン。
母はなぜ呼ばれ、どうやって魔法界へ戻ったのか。そして、なぜその真実を娘に語らなかったのか。
魔法界に帰るべく母の謎を追い、蒼と共に調査を進めるローザ。
だが孤独な彼女にとって、蒼との日々は「失った母」とは別の、新しい温もりをもたらしていく。
桜の花びらが繋ぐ異界と現世。