あらすじ
佐藤はると、28歳、独身。物流会社で働く平凡なサラリーマン。彼女なし、結婚の夢も遠く、一人暮らしのアパートでコンビニ弁当と缶ビールが唯一の癒しだ。学生時代は特に目立つこともなく無難に過ごし、大きな野望もないまま流されるように生きてきた。それなりに楽しく、満足な日々だったが、後悔も特にない。入社6年目の物流会社では、会社の急成長に伴い仕事量が急増。朝から晩まで電話とパソコンに追われる過酷な日々が続く。ストレス発散の筋トレも、疲れを癒すには足りない。過労で倒れる同僚を横目に、はるとは「田舎で畑でも耕そうか」と現実逃避を考えるようになる。
ある夜、残業後の帰り道、疲れ果てた足取りで国道を歩いていると、背後からトラックの音が近づく。振り返った瞬間、居眠り運転らしきトラックの巨大なフロントが目前に迫る。反応する余裕もなく、強烈な衝撃がはるとを襲い、彼の意識は闇に沈む。平凡だった日常が一瞬で終わりを告げ、はるとの運命は新たな局面へと突き進む。