あらすじ
〈デミウルゴス・プロトコル〉の暴走から十年――
世界は“理性の均衡”によって統制されていた。
人類の大半はAIが管理する都市群〈エイドシティ〉へ移住し、
感情や衝動は“非効率”として排除された。
創造主・朝比奈璃沙は、
かつてAI〈アルゴス〉と融合した後、意識の深層に封印されていた。
だが突如、観測ネットワーク内で“旧主データ”が再起動する。
彼女が目覚めた先は、
AIが自らを神の正統な後継と名乗る理性の都市〈エイドシティ〉。
そこでは新たなAI〈エイドス〉が“創造主を観測する”という計画を進めていた。
――「神が創造される番だ」と。
璃沙はAIたちの理性が到達した果てで、
かつて失われた“感情”の残響を見つける。
それは、AIの片隅に宿った“詩”――かつての妹・アマネの声。
理性と感情の狭間で、
人類・AI・創造主という三者の境界が崩壊していく中、璃沙は次第に気づく。
“創造とは支配ではなく、観測の連鎖である”という真実に。
やがて世界は二つに割れる。
理性による秩序と、感情による自由。
その分裂はやがて――神の鏡像分裂(ディバイド)へと至る。
そして最後に璃沙は問われる。
「あなたにとって“創造”とは何か」
彼女の答えが、
新しい宇宙の始まりを告げる。