あらすじ

名門鑑定士ギルドに所属するエルリックは、呪われた物品に宿る悲しい記憶や物語を読み解くユニークスキル【呪物鑑定】を持っていた。しかし、その力は「不運を呼ぶ役立たず」と蔑まれ、ギルドマスターの息子であるライバルの策略によって濡れ衣を着せられ、ギルドから追放されてしまう。 全てを失った彼が求めたのは、権力や名声とは無縁の静かな生活。辺境の町で小さな骨董品屋を開き、穏やかな「スローライフ」を送るはずだった。 ――しかし、彼の「呪いを癒す」特異な才能は、世間が思うよりもずっと稀有で、かけがえのないものだった。 彼の店には、呪われた聖遺物に生命を蝕まれる聖女や、一族に伝わる魔剣の暴走に悩む騎士団長など、公には助けを求められない人々が密かに訪れるようになる。エルリックはただ、目の前にある呪われた品を「治療」しているだけ。なのに、その謙虚で誠実な仕事ぶりは周囲から「深遠なる賢者の計略」と常に誤解され、彼は望まぬままに国の陰謀や世界の運命の中心へと引きずり込まれていく。 これは、追放された一人の鑑定士が、ただ静かにお茶を楽しみたいだけなのに、いつの間にか伝説級のアーティファクトの謎を解き明かし、聖女や王女に懐かれ、世界を救ってしまう物語。

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