あらすじ
鈴木一郎(42)、しがないサラリーマン。
理不尽な上司、終わらない残業、そして魂を削る満員電車に揺られるだけの灰色の毎日を送っていた。
「せめて、座りたい……」
そんな最期の願いと共に過労死した彼が手にしたのは、異世界でのセカンドライフと、自分に特性を付与する【#タグ】スキルだった。
ただし、タグは生涯で20個まで、一度付けたら二度と消せないという重い制約付き。
そして神様からの『ギフト』として、死の間際の願いが最初のタグとして強制的に刻まれてしまう――【#満員電車で必ず座れる 1/20】と。
目覚めた世界は、ビルが立ち並ぶ現代日本のようで、空にはワイバーンが飛び交う奇妙な世界。
冒険者ギルドは株式会社で、通勤は魔物が襲ってくる荒野を走る『魔導装甲列車』。
結局、異世界に来てまで満員電車かよ!
貴重な枠を無駄にしたと絶望し、自暴自棄になってさらに#二日酔いにならないなど、くだらないタグを付けてしまう一郎。
だが、その日常は伝説級モンスターの襲撃で一変する。
ひしゃげる列車の中、全ての乗客が絶望する中で、一郎の『ハズレスキル』だけが、一人の妊婦を守るための絶対的な『聖域』を生み出したのだ。
これは、社会の歯車だったしがないおっさんが、残り少ないスキル枠とサラリーマン時代の知恵を武器に、どん底の人生を再建(リビルド)していく物語。