あらすじ
ニアリス・フィルディア――「ニア」は、人ではない。
記憶を失い、霧に包まれた学苑に現れた少女は、鱗を隠して人間として学び出す。
親の名も故郷も知らないまま、彼女は“誰かを救うこと”に執着し始める。
それが、自分がここにいてもいい理由になると信じていたから。
そんな彼女は、月に一度異形に変わる少年に惹かれていく。
差別と孤独の中で生きてきた彼にとっても、ニアは初めての存在だった。
これは、竜の娘が鱗を隠しながら、
霧の学苑で愛と居場所を探す物語。
そして、誰かを救うことで、自分自身を見つけようとする少女と、
その隣に立とうとする少年の、静かな選択の記録。