あらすじ
人口五百億を超える超過密の世界。
その中で“魔力”という才能を持って生まれる者は、わずか0.001%――五十万人。
彼らは五大国に存在する魔法学校に集められ、人類の未来を担う魔法師として育成されていた。
その中で、最強と呼ばれる国――日本。
他国を凌駕する魔法技術と、滅握者をも束ねる理事会を有するその国に、一人の男がいる。
スチュワード・レオン。
日本魔法学院の教師。年齢二十六。
穏やかで、眠そうな顔をした男――だが、その正体は、世界で唯一の存在。
魔法師の頂点を越えた階位、“魔導師(まどうし)”。
彼の力は、世界の理を操る領域に達しており、魔法そのものを「創造」できる唯一の人間。
本来ならば、国を動かす存在として幽閉・管理されるはずだった。
しかし、日本魔法理事長・氷室セイラの度重なる要請により、彼は学院教師として穏やかな日々を過ごしていた。
――だが、平穏は長くは続かない。
突如として世界各地の魔法学校で“魔力の崩壊現象”が起きる。
中級魔法が発動せず、上級魔法は暴発、滅握者ですら制御不能に陥る異常。
原因は、未知の術式――「反転魔法構築」。
それは、かつて魔導師レオンが封印したはずの“禁術”だった。
闇の中で復活する「反転の系譜」。
そして姿を現した一人の少年――篠宮レン。
彼はレオンが十年前、封印した「反転魔力の器」だった。
「先生。世界はもうすぐ終わるんですよ」
その言葉とともに、世界各国の魔法体系が崩壊していく。
各国の超越者、滅握者たちが立ち上がり、やがて人類史上最大の**“魔導戦争”**が始まる。
レオンは望まぬ戦いの渦中に引きずり込まれていく。
穏やかな教師として過ごしてきた男が、再び“創造”の力を解放する時――
世界の秩序と、魔法そのものの存在理由が問われる。
「俺は教師だ。――生徒を守る。それだけの話だろ?」
世界唯一の魔導師が、己の生徒たちを守るため、再び神々の領域へと足を踏み入れる。
人類最後の魔法師譚、ここに開幕――。