あらすじ

死んだはずの者が何故か突然現実に現れるようになった。時間を巻き戻さない限り私たちは生前のその人に会うことは出来ないだろう。 その時、私たちはそのありえない現実を享受するのか、拒むのか。 トゥアトがイアルを侵略し始めた。 以前まではイアルの野原とトゥアトの地は隔てられ交わることはなかった。悪事を犯したものはトゥアトの地へ、それ以外のものはイアルの野原へ。これが死んだ人間の定めであった。 しかしトゥアトがイアルを乗っ取った時その定めは徐々に崩壊し始めた。 パライソは死者に干渉する力。 海古高校2年生として転入したあなたは、「時間」と「過去」に囚われた少年少女たちと共にパライソを使ってトゥアトによって乱れた秩序を、死者が蘇るようになった現実を修復していく。 そしてやがて世界の命運をかけた「選択」を迫られる。 ──最後に、かけがえのないものを選ぶために。 -------------------------------------------------- 一般的な死者はそのままイアルの野原へ行くが、後悔や恨み未練がある者はトゥアトの使者となり、生前の姿で現実に戻ってくる。 そして、生きている人を無差別に襲ったりもしくは特定の人物だけ襲ったり、何もせず特定の場所に居座ったりする。また、深い絶望やかなりの鬱を抱えているものたちは魂がトゥアトに誘い込まれてしまう。生きている状態でトゥアトによって迷い込んだ魂は、トゥアトの地に降り立つとその人の姿を持つようになる。トゥアトの地には負の感情を解放する力があり、その人の姿をした魂は負を吐き続ける。全て吐き終わり、負の感情を解放し尽くした時には魂はトゥアトの地と癒着し、現世のその人は死んでしまう。イアルの野原へ行けたはずの魂は、トゥアトの地に閉じ込められ苦しみ続ける。場合によってはトゥアトの使者として現世の人を襲う存在になってしまう。 パライソは誰にでもある力ではない。過去の過ちを悔いる者や死者を想う者たちだけが、トゥアトでその力を解放することが出来る。そのため、パライソはトゥアトに行かない限り解放できないし、自分がパライソの持ち主であることもトゥアトに行かなければ気づくこともない。 イアルの野原に行く方法は死ぬ以外ないが、トゥアトの地に行く方法は悪事を犯して死ぬ以外にもある。なぜならトゥアトが定めを乱してイアルを侵略しているからだ。定めを壊すことが、この世の秩序を乱している。 トゥアトの地に生きたまま行く方法はふたつある。 ひとつは、トゥアトの使者と出くわすこと。トゥアトの使者の目的は生きている人をトゥアトに連れていくこと。パライソの持ち主以外、トゥアトに連れていかれると死ぬことになる。しかしパライソの持ち主は生きたままトゥアトの地を探索できる。 もうひとつは、世の狭間をくぐること。世の狭間とはトゥアトが秩序を乱したことによりできたトゥアトの地への入口である。海古高校近くのひまわり畑に入ると、地面に穴が空いている。そこが世の狭間である。パライソの持ち主以外その狭間に気づけない。

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カクヨム
カクヨム2025/10/11
  • 現在の作品パライソの子供たち