あらすじ
高校2年生の瑛太の元に、差出人不明の手紙が届き始めた。筆跡は自分にそっくり。「これは10年後のお前からの手紙だ」
半信半疑で指示に従うと、クラスメイトの春樹と仲良くなっていく。物静かで、絵を描くのが好きな春樹。一緒にいると心が温かくなる。
やがて瑛太は気づく。春樹のことが、好きだ。
でも手紙には警告が書かれていた。「彼を好きになるな」
そして、ある日届いた長い手紙。
「立花春樹は、2年後に事故に遭う。10年間、意識不明になる」
未来の自分は、それを止められなかったという。だから今、過去の自分に手紙を送っている、と。
瑛太は必死になる。運命を変えられる。春樹を守れる。
告白して、恋人になって、ずっと一緒にいれば——
でも、運命の日。
瑛太のすぐそばで、春樹は事故に遭った。
「10年間、彼は眠り続ける。でも目覚める。だから、待ってほしい」
最後の手紙にはそう書かれていた。
瑛太は待つことを選ぶ。10年でも、20年でも。
毎日病院に通い、眠る春樹に話しかけ続ける。高校卒業も、大学も、就職も、全部報告する。
そして10年後——
春樹が目を覚ます。
「...瑛太?」
「おかえり」
再会の夜、瑛太は机に向かう。そしてペンを取る。
『橋本瑛太へ。これは10年後のお前からの手紙だ』
運命は変えられなかった。でも、後悔はしない。
春樹と出会えて、愛せて、それだけで十分だった——
変えられない運命と、変わらない愛。
10年の時を超えて繋がる、切なくも温かいタイムループBL。