あらすじ
「嵐を呼ぶ」と忌み嫌われ、一族から追放された人魚の末王子シオン。
魔女の呪いにより「他人の声がすべて不快な雑音に聞こえる」大陸の王子レオニール。
光の届かない深海と、音のない静寂の世界。それぞれの孤独を抱えて生きてきた二人が、嵐の夜に出会う。
シオンの歌声だけが、レオニールの世界に色を与える唯一の美しい旋律だった。
「君の歌がなければ、私はもう生きていけない」
それは、やがて世界の運命さえも揺るがす、あまりにも切なく甘い愛の物語。
歌声がつなぐ、感動の異世界海洋ファンタジーBL、開幕。
【登場人物紹介】
◆シオン
人魚族の末王子。類いまれな美貌と、魔を祓う「破邪の歌声」を持つ。しかし、その強大な力を恐れた一族によって「嵐を呼ぶ」という偽りの汚名を着せられ、幽閉の末に追放される。心優しく無垢な性格。レオニールと出会い、初めて自分の歌声が誰かを癒すことに喜びを見いだす。
◆レオニール
大陸を治める大国の王子。漆黒の髪と冷静沈着な佇まいを持つ。魔女の呪いによって他人の声が不快な雑音にしか聞こえず、心を閉ざして孤独に生きてきた。シオンの歌声によって初めて美しい「音」を知り、彼を深く愛し、何者からも守ろうと決意する。
◆シオンの兄
人魚族の王子。シオンの力を案じ、彼を守るために「嵐を呼ぶ」という偽りの汚名を着せ、幽閉する決断を下した。冷徹に見えるが、その内には弟への深い愛情を秘めている。
◆魔女
レオニールに呪いをかけた張本人。強大な魔力を持ち、歪んだ欲望を抱いている。レオニールの叔父に雇われていたが、シオンの「破邪の歌声」に興味を持つ。
◆レオニールの叔父
王位を狙う野心家。甥であるレオニールを失脚させ、シオンの力を軍事利用しようと企む、物語の黒幕。