あらすじ
ある日突然、見知らぬ異世界に転移してしまった水無瀬こゆり。彼女が辿り着いたのは、深い森の奥に佇む苔むした巨大な洋館だった。
その屋敷の住人は、メイドのエリザ、執事のセバスチャン、そして幼いルナという三体の幽霊たち。彼らは長きにわたり孤独に屋敷に縛られており、こゆりの登場を冷ややかに傍観するだけだった。
洋館で暮らす決意をしたこゆりは屋敷の修繕を始める。最初は遠巻きに見ていた幽霊たちも、次第にこゆりの熱心さと優しさに心を開き、奇妙な共同生活が始まる。
植物に魔力を込める「植物魔導」のスキルを会得し、荒れ放題だった庭に、希望の光(ひかり)と生命の息吹を取り戻し始めたこゆりは、この異世界での居場所を、確かな力と幽霊たちとの温かい絆と共に耕していく。
ようやく安息の地を手に入れたと思った矢先、森の入り口で血を流し倒れる謎の青年を発見する。高貴な秘密と怪しい組織の影を引きずった彼の登場は、こゆりと幽霊たちの静かな生活を、やがて異世界の大きな事件へと巻き込んでいくことになる――。