あらすじ
しがない女探偵・相馬旭(そうま あさひ)は、ある日事務所ごと異世界アルテリアへと転移してしまう。
そこは、貴族が振るう「魔術」と民衆が手にした蒸気と歯車の「科学」が同居している世界だった。
そんな彼女に持ち込まれた依頼は、伯爵家の嫡男が自室で殺害されたという奇怪な事件。
扉には内側から鍵がかかった密室、被害者の胸に突き立てられていたのは、一本の「氷柱」
容疑者として真っ先に名が挙がったのは、被害者に婚約を破棄されたばかりの公爵令嬢──そして、国一番と謳われる氷の魔術の使い手だった。
動機、凶器、そして彼女にしか使えないはずの魔術。
完璧すぎる状況証拠を前にエリート捜査官ですら「魔術による復讐劇」だと結論づけざるをえない。
だが、現代日本の科学知識を持つ旭はある小さな違和感に気づく。
魔術という巨大な先入観が生んだ盲点を、異邦人の科学知識が打ち破る。
異世界ミステリー、ここに開幕。