あらすじ
「お願いします! オレを弟子にしてください‼」
市場でマジックアイテムを売っていたオスクの前に現れたのは太陽の申し子みたいな青年・ルーチェだった。どれだけ断っても毎日弟子にしてくれと懇願するルーチェに手を焼いていたオスクだったが、ある日森で魔獣に襲われているルーチェを助けたことをきっかけに弟子になることを認めた。身に余るほどの魔力を持っているルーチェは立っているだけで魔獣を引き寄せてしまう。せめて日常生活が送れる程度には面倒を見ることに決めたオスクとルーチェのドタバタ特訓生活が始まる。
魔法の基礎を叩き込みつつ、楽しく穏やかに過ごしていた二人だったが、突然の来客にその日常は壊されてしまう。
「開けろ! うちの子を返せ!」
不躾に告げられた言葉はルーチェの幼なじみ・オンブラのものだった。怒髪衝天のオンブラがむりやり家に連れ帰ろうとするが、ルーチェは頑として拒否する。このままでは埒が明かないため、オンブラは「一週間後に手合わせをして、ここにいる意味を証明しろ」と言って去った。しかし、どうしても帰りたくないルーチェは焦ってまだ使うことができない攻撃魔法を暴発させてしまう。間一髪で助けに入ったオスクに叱られ、改めて強くなる方法を模索することに。なんとか成長の糸口を掴み、約束の一週間後。オンブラと手合わせの結果無事勝利を収めたルーチェはこれからもオスクの元で修行することを許される。
ある程度魔法を扱えるようになってきたルーチェは子どもの頃危険な目にあった経験を元に魔獣の対策が出来る魔法を使えるようになりたいと考える。試行錯誤を重ねつつ完成させた魔法をマジックアイテムとして開発するという新たな夢も得て、順調かに思えた日々は、突如響いた爆発音によって終わりを迎える。予防策は作れても、目の前にいる魔獣への対処は難しい。そう考えたルーチェは攻撃魔法をマジックアイテムに込めることを考えつく。しかし、それはひとたび使い方を間違えれば危険極まりない道具になってしまう。「危険への対処」を念頭に置いているルーチェと「新たな危険の危惧」をしているオスクの間で衝突が起こり、ついには破門を告げられてしまう。にぎやかな生活に慣れきったオスクはルーチェのいない日々に物足りなさを感じながら日常を過ごしていたが、家に帰ったと思い込んでいたルーチェはどうやら森の中で生活をしているようだった。魔力の制御をある程度できるようになったとはいえまだまだ危険はついて回る。なんとか危機を脱したルーチェと話し合い、落とし所を見つけることに成功した二人はまた穏やかな日常に戻っていく。そんな中、オスクの新たな悩みの種が生まれる。店番をしているルーチェに妙な輩がつきまとっていることだ。ルーチェ自身は全く気にしていないけれど、その男はあまり言い噂を聞かない貴族の嫡男。嫌な予感は的中し、すげない態度を取られた腹いせに店への嫌がらせが始まる。一人で解決に向かったルーチェを助けにオスクが屋敷に乗り込みルーチェを助け出した。これをきっかけにオスクはルーチェへの気持ちに気付くことになる。失うことにならなくて良かったという安堵感と、未だ拭いきれない男への不快感に苛まれながらも師匠と弟子の関係を崩さないように距離を取るけれど、思いは溢れるばかり。意を決して言葉にした告白は、拒絶されることなくルーチェに届いた。