あらすじ
霧深き狭間の世界〈言霧郷・フォグストゥーラ〉──刀槍と弓、マスケット銃と大砲が戦の主役であるそこには、〈言霊〉と呼ばれる“力の言葉”が存在した。
〈言霊〉が現実を紡ぎ、世界に命じて事象を操り、……そして、その言葉によって人の世の理を破壊している世界。
霊力を乗せて力の言葉を具現化する異能を持つ者たちを、人は〈言霊使い〉と呼んだ。
──時は、富と名声と領土、そして“力の言葉”を巡る戦乱の世「戦言時代(せんげんじだい)」。
壮健な若者である十七歳の青年・レイゲンは、出世を夢見て、徴募兵として領主軍に参加する。
最下級の一兵卒としてのスタートを切った彼は、ある任務で己に言霊使いの才能が眠っていたことを知る。
その日からレイゲンを巡る環境は少しずつ変わり始め、彼は本格的に乱世の戦渦に身を投じていく──。
一人の若者が心の底から笑い、泣き、怒って、軍務に従事し冒険する、あまりにも泥臭い物語。
これは、一兵卒から成り上がっていくレイゲン・シノノメの、等身大の英雄譚である──。