あらすじ
春の風が吹く桜咲(さくらざき)高校。
2年生の 朝倉美紗(あさくら・みさ) は、平凡な毎日を送るごく普通の女子高生——のはずだった。
ある日、校庭に新しく植えられた ミモザの木。
黄色い花が咲くその木の下で、次々と小さな「事件」が起こる。
失くしたはずの鍵が誰かの机から見つかる。
書いた覚えのないメモがポケットに入っている。
そして——ミモザの木の根元で、ある少女が倒れて見つかる。
その出来事をきっかけに、美紗は友人の依頼で「探偵役」を買って出るが、事件を追うほど、彼女自身の記憶の中にもズレが生じていく。
友人の笑い方、教師の言葉、廊下の影——どこかが違う。
やがて明らかになるのは、「犯人」ではなく、観察していた者は誰だったかだった。
「嘘をついていたのは——わたしじゃない。
あなたたち全員だったの。」