あらすじ
地方公務員の有馬晴信(ありま はるのぶ)は、故郷である長崎県島原市で、代わり映えのしない日々に少しの閉塞感を覚えていた。
――その日までは。
突如、激しい揺れと謎の光が島原を包み込み、次に彼らが目にしたのは、見たこともない原生林と、空に浮かぶ二つの月だった。
市民も、城も、火山も、丸ごと異世界へ転移してしまったのだ。
ライフラインは断絶し、森からは魔物が現れ、市民はパニックに陥る。
この未曾有の危機に、晴信は市長補佐官として、現代日本の知識と行政手腕を武器に立ち上がる。
これは、日本の片田舎の城下町が、エルフやドワーフと交流し、王国や帝国と渡り合い、やがて異世界の経済、文化、そして文明の中心地へと成り上がっていく、壮大な「地方創生」の記録である。
かつて神に祈り、そして抗った者たちの血を受け継ぐ末裔たちが、今、異世界で新たな歴史を刻み始める。