あらすじ

ファインダー越しにしか、人を見られなかった。  父の遺した未完の脚本が、僕を「完成」への強迫観念に縛りつけていた。  転校生の月島陽菜は、映画が好きだと笑った。  彼女が持ち込んだ脚本『夏のかけら』。  文化祭で、最高の青春映画を撮ろう――  その言葉に、僕の止まっていた時間が動き出す。  カメラを回すたび、陽菜は輝いていた。  けれど、彼女の瞳の奥には、いつも影が揺れていた。  クライマックスの告白シーン。  なぜ彼女は、演じることを拒むのか。  やがて明かされる真実……。  「完成させることが、残酷なことだってあるのよ」  未完成のまま終わることは、敗北なのか。  それとも、新しい始まりなのか。  光と影が溶け合う、ひと夏の青春ストーリー。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
エブリスタ
エブリスタ2025/10/09
  • 現在の作品フィルムの向こう、青春の光と影