あらすじ
『悪役令息との秘めごと ― 夜明けの東京デート』
夜の街が、
宝石のように瞬くとき、
あなたは微笑んだ。
まるで、
罪とやさしさの境界に立つ人のように。
冷たい指先が
私の髪をすくい、
都会の風に溶けていく。
ビルの光も、電車の音も、
あなたといると、遠く霞んでいった。
「悪役」と呼ばれるその仮面の奥で、
あなたは誰よりも不器用に、
誰よりもまっすぐに、
愛を信じていた。
夜明け前の東京駅。
朝日に溶けるガラスの街で、
あなたが言った。
――「君と過ごした夜が、
俺を人間にした」
その言葉が、
私の心のどこかで
今も灯り続けている。
光と影のあいだに咲いた恋、
それが、
悪役令息との秘めごと。