あらすじ

どこからともなく入り込んできた柔らかな風が、優しく頁を捲る。 そこには、美しい文字で、こう書かれていた。 これは――確かにあった世界のコント・ドゥ・フェ。 これは――マヨイビトの綴る、おとぎ話。 太陽は西から東に昇り、雨は地から空へと落ちていく。影のない地面、言葉を話す動物たち、天を飛ぶ竜。空にそびえる塔と、星屑のローブをまとう人々――ここは、不思議な理が支配する国メルミュール。 この世界には、扉を通って迷い込んだ、「マヨイビト」と呼ばれる者たちがいる。彼らは、夢の終わり際や古びた書庫の奥、あるいは雨に濡れた電車の窓から――偶然にも、運命にも導かれ、この世界へ足を踏み入れた。 園崎茉莉もまた、そのひとり。どこにでもいる、ごく普通の大学生だった彼女は、異世界で魔法使いイレクトと出会い、何でも屋「木漏れ日』で暮らし始める。不思議と日常が入り混じるこの地で、彼女は少し風変わりな困りごとを解決する手伝いを始めるのだった。 扉が再び開かれるとき――茉莉が選ぶのは、帰る道か、それとも。 これは――確かにあった世界で語られる、コント・ドゥ・フェ。

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小説を読もう2025/10/08
  • 現在の作品マヨイビトのコント・ドゥ・フェ