あらすじ

高校二年生の香椎透矢は、たったひとつの言葉で時間を巻き戻すことができる――「セーブ&ロード」という異能を持っていた。  これまではテストの失敗も、人間関係のミスも、すべて“やり直し”で完璧にこなしてきた。  だが、ある日東京で発生した駅ビル爆破事件に巻き込まれ、彼は命を落とす。  次の瞬間、目を覚ますとそこは“セーブ”した朝の自室だった。  死んでも戻る。  それが、この能力のもうひとつの条件だった。  透矢は繰り返す時間の中で、事件を阻止しようと奔走する。  だが、何度やり直しても結末は同じ。  “死”から逃げようとすればするほど、何かが彼を追い詰めていく。  セーブ&ロード――便利なだけの力ではない。  やり直すたびに、何かが“削れていく”ような感覚。  記憶か、時間か、それとも……彼自身の存在なのか。  透矢はまだ知らない。  この力の本当の代償が、彼を地獄へと引きずり込もうとしていることを――。

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