あらすじ

「エスメラルダ、ただ今をもって、君との婚約を破棄する!」 「…………は?」  あまりにも仕事が忙しく9徹の真っ最中だった私は、オフィスで倒れてしまった。  が、気が付くと私の目の前には、妙にキラキラした金髪のイケメンが、ドヤ顔で立っていた。  こ、こいつは……!  辺りを見渡すと、これまたキラキラした貴族風の男女に囲まれたキラキラ空間。  そして頭に伸し掛かる、ズッシリとした重み。  ふと触れると、そこにはケバブかよってくらいぶっとい、金髪縦ロールが。  ――間違いない。  ここは私がやり込んでいた乙女ゲー、『あなたに捧げる悠久の唄』――通称『あな悠』の世界だわ!  私はあな悠の悪役令嬢である、エスメラルダになっているらしい。  ――なるほど、さてはこれは夢ね!  流石に9徹が響いた私は、遂に寝落ちしてしまったに違いないわ。  ううむ、寄る年波には勝てないものね。 「オイ! 何とか言ったらどうなんだ、エスメラルダ!?」 「え? ああ、はいはい」  エスメラルダの婚約者である、王太子のヘルマンがギャンギャン喚いている。  ヘルマンは所謂メイン攻略対象キャラなので顔はいいのだが、如何せん性格がガキすぎて私の好みじゃないんだよなー。  ――まあいいや。  ここが夢の中なら、またとないチャンス。  仕事で溜まった鬱憤を、存分に晴らさせてもらおうじゃないの! 「覚悟しろよエスメラルダ! 僕は絶対に貴様を――」 「セーーーイ!!!」 「ぶべらっ!?」  私はヘルマンの頬に、渾身のビンタを喰らわせてやった。

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カクヨム
カクヨム2025/10/08
  • 現在の作品乙女ゲーの悪役令嬢に転生したけど、夢の中だと思ってるから好き勝手やる富永百合子(29)