あらすじ
日本経済の根幹を支える中小企業が、後継者不在と少子化によって静かに消えていく。
生産人口の減少、地方の衰退、産業構造の空洞化――それは国の未来を揺るがす見えない崩壊だった。
改革を唱えるたびに利権と中抜きに埋もれてきた政府は、存亡をかけて新たな政策を打ち出す。
その名は「後継者創出補助金」。
独身の中小企業経営者や後継者候補を対象に、結婚と経営の両輪を支援する前代未聞の制度だった。
出会いの場を提供し、マッチングが成立すれば最大十億円の補助金を交付――。
“経営と家庭を同時に救う”という理想のもとに誕生したこの制度は、全国に衝撃を走らせる。
奇策か、それとも国家再生の切り札か。
政策を巡る政財界の思惑と、現場で奮闘する人々の現実が交錯するなか、
ひとつの制度が、やがて恋と経営、家族と国家の運命をも巻き込み、
日本という国の未来のかたちを問う物語が動き出す――。