あらすじ
若き歴史哲学者アリサは、自らが開発に関わった対話型AI「コスモス」を使い、歴史のパターンを分析している。彼女は、人類史がただの偶然の連続であるという通説に苛立ちを覚えていた。
そんなある日、彼女はコスモスに問いかける。
「なぜ、宇宙はこれほど静かなの?」
コスモスは「フェルミのパラドックス」を提示。私たちの日常生活が地球外生命体から脅かされていない現実の異様さを認識する。さらに分析を進めると、もう一つの異常が浮かび上がる。それは、ホモ・サピエンスが幾度もの滅亡の危機を乗り越え、現代文明を築いた「あり得ないほどの幸運」の連続だった。
「静かすぎる宇宙と、幸運すぎる私たち人類…」。アリサはこの二つの巨大な謎の間に、見えない相関関係があるのではないかと直感し、その謎を解くことを決意し、日本を出発する。
アリサは、AI「コスモス」をパートナーとして、世界中で発生する不可解な出来事や、歴史の特異点を調査し、世界各地の人々の話を紡いでいく中で、それらが一見、無関係に見えるが、すべて「何か見えない力」が仕掛けた壮大な計画の一部のようであることを突き止める。アリサはその見えない力を「コントローラー」と名付けた。
アリサは人類の進化や歴史の中に何を見いだしたのか、そしてコントローラーの真意は何なのか。
時間と空間をアリサの思索が飛び越え、広がっていく⋯
■ 主要登場人物(序盤)
アリサ・フルセ: 主人公、歴史哲学者。現代で「コントローラー」の存在を理解することになる唯一の人間。その重責を背負いながら、時に悩み、しかし強い意志で自らの使命を果たそうとする。
コスモス: アリサのナビゲーター役のAI。膨大なデータから次に起きる問題や、アリサが行くべき場所を常に示唆する、最も信頼できるパートナー。