あらすじ
古代中国、月見の宴。
王が主催するその夜に選ばれた三人の舞姫のひとり、**琳花(りんか)**は、田舎育ちの奔放な少女だった。
華やかな宮廷の中で、絶世の美姫 玉蘭(ぎょくらん) と出会う。
玉蘭は妖艶にして冷徹――そして、暗殺の技を秘めた女。
宴の舞台で、琳花は蛍と金粉を用いた幻想的な舞を披露し、王の心を奪う。
だがその夜、王の寝所に呼ばれた琳花は、玉蘭に刃を突きつけられ、退くよう脅される。
翌朝、王が急死――毒殺の疑いが広がり、琳花は無実の罪で追われる身となる。
宮廷を覆う陰謀。
玉蘭の背後には王の弟・宗王の野望、宦官の密謀、そして愛憎の渦が潜んでいた。
命を狙われながらも琳花は逃げ、やがて再び月の下へ戻る。
――“舞で真実を語るために”。
満月の夜、琳花は命を懸けた最期の舞を披露し、
月光と蛍の光の中、王暗殺の真相を暴く。
すべてを終えた後、琳花は宮廷を去り、故郷で静かに舞い続ける。
月に祈り、亡き王と玉蘭の魂へ捧げるその舞は、やがて人々に“月の女神”として語り継がれていった――。