あらすじ
あらすじ(結末まで記載あり)
月路太陽は幼い頃、魔法少女と化した姉に守られて死を免れたことがあった。
それから30年が過ぎ、太陽は作編曲家となっていた。人気作曲家としての道を着々と歩んでいたが、30手前のある日、不整脈からの心停止で倒れて以来第一線を退く。現在は地元柏原台でアパート経営と最低限の作曲活動を生業に保護犬2匹と独身暮らしをしていた。
そんな37才の寒い夜、アパートのゴミ回収ボックスにて酔って眠る美しい青年を拾う。彼は一瞬目を覚ますと、太陽に愛を告げて口づけをし、再び寝入った。
警察と救急を呼んだところ、彼が異なる世界から魔法少女と呼ばれる種の人々を探してやってきた妖精だとわかった。
太陽は彼を引き取ることになり、魔法能力の測定と公式な認定を下す鑑定士が来て、太陽が彼のパートナーであると宣告される。
同居をする中で、恋愛も性的欲求も経験したことのない太陽は、妖精のシャイニィに対して生まれて始めてそれらの感情を抱く。
その感情に戸惑いながら二人は生活を共にし、犬連れでの旅行先で太陽は怪物に対峙し、初めて魔法使いとして覚醒する。戦いの最中、自身の中に確かにシャイニィに対して思慕があることを実感する。
柏原台に帰ってからもそれまで通りの日々を続けようとしたが、過去30年間怪物の出現がないと公言されてきた柏原台の裏路地で、魔法少女と怪物の戦いに遭遇する。
彼女達が地元自治体からの正式な認定を得られなかった非公認魔法少女であることを知った太陽は、彼女たちをグループアイドルとして別の自治体の事務所に所属させ、事務所経由で再度承認のための手続きを受けさせることを画策する。
そのために太陽は私費を投じて県内の都市である星見市でショーケースを開催。無事、同市内の事務所に彼女達を所属させ、星見市にて認定を得させることに成功する。
ショーケースの前座として太陽とシャイニィが音楽ユニットとして参加したが、こちらの評価も存外に高く、太陽は観衆を魅了するシャイニィに戸惑いを覚える。
魔法少女達がローカルアイドルとして柏原台で魔法少女活動と並行してアイドル活動を行う一方で、太陽達は大手レコード会社の誘いを受けて、深夜アニメのED曲を担当することになる。これを契機に二人もまた星見市の事務所に所属することとなる。
二人の曲は海外を中心にヒットし、その年の夏の野外フェスに気鋭の新人枠で出場が決まる。
だがフェス出演を終えると同時に、シャイニィは妖精として人間界にやってきた使命が達成され、光となって消えるように妖精界へ戻されてしまう。
二人の音楽活動の無期限停止を発表、太陽はかつてと同じ1人と2匹の暮らしに戻った。
愛するものを突然に失った悲しみに暮れつつ、それでも消えない自身の魔法の力を使い、発生し続ける怪物を退治する日々は続いた。
そして、1年前と同じ、肌寒い秋の頃を迎えた。
地元の飲み会を終えて帰ってみると、玄関に座り込んだシャイニィがいた。
シャイニィは、自身の世界で掴んだものを捨て、太陽と暮らすために再び人間界を選んだのだ。
二人はローカルアイドルとしてそれなりの知名度を獲得しつつあった魔法少女達の前座として久々にステージに立つ。
出演を終え早々に家に帰り、いつものように犬たちの散歩に出かけた。そうして二人は星の話をしながら、共に夜道を歩き続けた。