あらすじ

風巻(かざまき)のろみ、17歳。彼女の人生は「遅い」という一言で表された。先天的な身体の不協応により、歩くことさえ覚束ない彼女は、学校では「生きた置き物」「時速ゼロセンチ」と嘲笑され、絶望的な日々を送っていた。 ​彼女の心を分厚い鉛のように支配するのは、幼い日の記憶。高熱を出した弟を背負い病院へ向かうも、あまりにも遅い自分の足では数メートルも進めず、弟に重い後遺症を負わせてしまったという深い後悔。その日から、のろみの心には狂気にも似た一つの目標が刻まれた。 ​「世界で一番、速くなる」 ​それは、不可能への挑戦だった。物理学、解剖学、運動力学、果ては古武術の身体操作まで、ありとあらゆる知識を貪り、自らの肉体を実験台に、常軌を逸したトレーニングに身を投じていく。

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カクヨム
カクヨム2025/10/06
  • 現在の作品時速ゼロセンチのシンデレラ