あらすじ
女が戦い、男は守られる。それが“常識”の国。
私は、その常識に従って生きてきた。剣を取り、命じられ、勝つことを正義だと信じて。
――処刑台の上で、ただ一人。
「僕が、彼女を守る」
無口な青年が、私の前に立った。
笑われるほど華奢な肩で、私を隠すように。
守るのは、強い者の役目だと思っていた。
けれど、彼の震える背中は、私の世界を変えた。
強い女ばかりの国で、
“弱いはずの男”が、私を救う。
これは、常識を裏返しにする恋の話。
そして、守ることと守られること、
――その両方が、愛であると知る物語。
主要キャラクター
リアナ(一人称・女):王国近衛の若手女騎士。勝つために生きてきたが、“守られる”経験はない。断罪に巻き込まれる。
ノア(男):無口で目立たない下級書記。体は華奢、戦えないと見られている。瞬間だけ誰にも真似できない“庇護”の才がある。
公爵令嬢アデル:リアナの政敵。女の強さを“見せる”ことに執着。ノアを軽蔑。
侍従長ミレイ:宮廷の実務トップ。常識の番人。二人の関係に最初は反対。
王弟ユリウス:改革派。男女役割の硬直を自覚。リアナを政治的に利用しようとする。