あらすじ
長年付き合った婚約者から、結婚式の直前に告げられた一言。
「ごめん。君って、本当に家事しかできないよな。もっと俺の隣に相応しい女性が見つかったんだ」
プライドも、私の全てだった家事への自信もズタズタにされ、全てを失った私、雨宮 静玖(あまみや しずく)。
そんな私の元に、一通の怪しいアルバ-イトの募集が舞い込む。
『住み込み家政婦兼、期間限定の妻役。年収3000万円』
藁にもすがる思いで面接に向かった先で待っていたのは、時代の寵児と謳われる、日本一の天才CEO・天童 戒(てんどう かい)だった。
そして彼が住んでいたのは、メディアで見せる完璧な姿からは想像もつかない、足の踏み場もないほどのゴミ屋敷だった。
「俺の目的は、家の厄介事を片付けることと、親の押し付ける見合いを断ること。君にはその妻役を演じてもらう」
これはただの契約。そう割り切って、私はただ黙々と、私の唯一の取り柄である「家事」を完璧にこなした。
すると――
「…なんだ、この家は。空気が美味い。思考が、クリアになる…」
ゴミ屋敷を完璧な空間へと変えた私に、仕事の鬼だったはずの彼が、狂ったように執着し、甘やかし始める。
「君のいる家に帰るのが、俺の唯一の癒やしだ」
これは、家事しかできないと蔑まれた私が、そのスキルで日本一の男の胃袋と心を掴み、世界で一番幸せになるシンデレラストーリー。