あらすじ
その酒造の裏庭にある祠には、禁忌が詰まっている――
母を亡くしたばかりの幼い紀枝の元に、父親が新しい母親を連れてきた。
若すぎるのその女性は、紀枝に憎しみの目を向けて虐め抜いていく……。
隣町の常にタンクトップ姿の少女だけは、汚い身なりになっていく紀枝と遊んでくれたが……
紀枝の心は過酷な日々の中で歪みきっていて「友人」という感覚を失っていた。
彼女の心を支配するのは義理の母と殺されるような寒さだった。
真白な雪の季節がやって来たある日、紀枝の心に透き通るような美しい少年の声が話しかけてくる。
「紀枝おいで、此処においでよ。この裏庭にさ……」
そして、紀枝は「主」と自分のことを呼ぶ姿なき者と雪遊びをするようになる。
だが、それは彼女が怪異と狂気に走る前触れだった……
小さな街の人間模様が絡み合うクリスマスに向けての幻想ホラー・ファンタジー。