あらすじ
現実に疲れた夜、26歳の柚花は、不思議な舟に乗り込んだ。
行き先も知らず、霧に包まれた舟の中で、唯一聞こえたのは「声」だった。
――高校時代の初恋の人、想。
数年前に終わったはずの恋。
でも、彼の声はあの頃と変わらず、優しくて、まっすぐで、どこか不器用で。
ただ少しだけ交わされた言葉たちが、柚花の心の奥で眠っていた感情を呼び覚ましていく。
霧の舟は、現実と記憶の狭間を揺れながら進む。
これは「終わった恋」の話ではなく、
忘れようとした誰かと、“もう一度だけ話せる”奇跡の物語。
現実の人生を歩む中で、過去に置いてきた「本当に大切だった何か」が、心を揺らしていく——
ファンタジー×恋愛×再会。
もしも、もう一度だけ話せたなら。
あなたは、何を伝えますか?