あらすじ
新作VRMMO《アース・オンライン》——
正式サービス初日。
どの職業も自由に選べる中、大学生プレイヤー ユウリ が選んだのは、最弱と名高い職業【サモナー】だった。
「召喚士とか地雷じゃん」「初期モンスターがスライムだぞ」
そんな書き込みを見ながらも、ユウリは“動物好き”という理由だけで職業を決定。
のんびり草原で召喚魔法を試していた――その時だった。
『……我を呼んだのは、おまえか?』
目の前に現れたのは、運営がまだ発表していない謎の存在。
鱗は黒曜石のように光り、瞳には深淵が宿る——
“古代竜(エルドドラグ)”と呼ばれる、伝説級モンスターだった。
本来ならレベル制限で契約できるはずがない。
しかし、ユウリのステータス画面には《召喚契約:成功》の文字が点灯。
さらにシステムログには、運営でも確認できない表示——
《特殊進化ルート:神化進化》 の文字が浮かび上がっていた。
以降、ユウリの周囲では奇妙な現象が次々と起こる。
・チュートリアルボスが竜の一睨みで消滅
・他プレイヤーのクエスト進行がバグる
・運営が緊急メンテを発表
・SNSで「謎の黒竜使い」トレンド入り
「え、俺まだ序盤エリアなんだけど……」
のんびり採集してるだけのつもりが、サーバー全体がざわつく。
ゲーム内では廃課金プレイヤーやトップランカーが次々と接触してきて、
「そのドラゴン、どこで手に入れた!?」
「運営の隠しルートだろ!?」
と詰め寄るが、ユウリはのんきにこう答える。
「草原で拾ったんだよ。……たぶん、野良だったと思う」
以降、古代竜エルドと共に、
釣りをしながら、料理をしながら、畑を耕しながら、
“バグと呼ばれる最強召喚士” のスローライフが幕を開ける——。