あらすじ
かつて世界は、季節というものが存在しなかった。毎日同じ気温、毎日同じ景色。雪が降ることもなく、月によって違う花が咲くわけでもない。
毎日変わらないそんな生活に人間達が飽きてきた頃、この世に冬の神が現れた。だが、冬の神は生命凍結の力を持っていたため、植物動物関係なく、凍りつかせていった。
生物が絶滅しそうになった頃、この世に春の神が現れた。春の神は生命促進の力を持っていたため、絶滅しかけていた生物達は蘇り、冬の神が現れる前よりも世界が生気に満ちた。
だが、春と冬が交互に訪れたため、世界はそのうち疲弊していった。冬と春の間がなく、いきなり生命を促進させては凍結させ、また促進させ……を繰り返していたからだ。
そんな時、生命使役の力を持つ夏と生命腐敗の力を持つ秋の神が現れた。こうして、春から段々と暖かくなり、夏の暑さのピークが過ぎると秋がやってきて、どんどん涼しくなり、冬が来る、という『四季』ができた。
それからしばらくそれが繰り返され、人間達もどんどん賢くなっていった。ある時、4人の四季の神達は集まり、これからのことを話し合った。その結果、四季の神の力をまとめた全ての季節の力を人間に与えようということになった。人間に、現人神として四季を守らせよう、と。
現人神が誕生してしばらくは、神の力を与えられた人間は自分が神だということに気がつけなかった。そのため、季節が訪れず、人間達は困った。植物が枯れ、人間達もそろそろダメだと思った頃、現人神が現れた。
それからは、季節の変わり目には、四季の現人神が季節をこの世に齎してくれる。
ある年の四季の現人神様は4人いた。それまでは1人だったのだが、現人神は一夫多妻制のため、4人のそれぞれの妻から生まれた4人の息子達が春夏秋冬の力をひとつずつ継いだのだ。
春の生命促進の力を持つ、四季守春斗。夏の生命使役の力を持つ、四季守夏樹。秋の生命腐敗の力を持つ、四季守秋斗。冬の生命凍結の力を持つ四季守冬樹。
これは、四季守4兄弟の慌ただしくも穏やかな現人神人生の物語。